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二階に居間

 玄関の部屋と題して、玄関近くに部屋を設けて、外室・帰宅の際に便利に使うことは出来ないか記しましたが、間取りによってはそのような部屋を設けなくとも、例えば玄関のある1階に個室・洗面・浴室を設けることで同じような使い方が出来そうです。
 ただ1階に個室を設けることで場合によっては居間やキッチンを2階へ移すことになりますから、その場合には2階キッチンへの物の運搬や1階玄関への対応、玄関と個室が近づくことによる子供の行動への影響など新たに考慮すべき点が生じます。

 玄関のある1階に個室がありますから帰宅後すぐに自室で身軽となって、その足で2階の居間・ダイニングへ移動することになります。
 この時に利用する階段の勾配ですが、1階居間から2階自室へあがる階段は勾配が少々きつくてもそれほど気持ちに負担はかかりませんが、1階自室から2階居間へ向かう階段は居間の一部と考え、居間の持つ性格に合わせて緩い勾配にした方が気持ちがよりリラックス出来ると思います。特に朝、1階自室から2階ダイニングまで少なくとも一度はあがらなくてはなりませんから、その際の気持ちの負担を軽くし楽にする為にも階段の勾配は緩やかな方が良いでしょう。またこの階段の吹き抜けを利用して1階玄関の様子を見ることが出来れば便利です。

 2階に居間やダイニングがある場合、1階にある場合と大きく異なる点のひとつに窓からの眺望があります。

 例えば、その大小はともかく庭があって樹木がある場合、1階居間からは主に樹木の幹を見ることになりますが、2階居間からは枝葉を見ることになります。2階に自室があってはき出し窓のベランダがあれば同じ眺望になりますが、しかし窓から眺めるのは平日は朝と帰宅後の夜だけですが、2階居間であればほぼ一日中眺めることになります。
 また陽射しや風通しの点では、隣家との位置関係にもよりますが、1階ほどには隣家の影響をうけませんから、窓の取り方によっては1階居間よりも陽射しや風をより多く取り込むことができるでしょう。

 また、1階に個室がある場合、例えば家族がケガや病気で自室で療養するような時や、あるいは車イスやストレッチャーを利用する時など、もし玄関・廊下・建具の大きさに支障がなければ、大変都合が良いでしょう。深夜の就寝時の地震や災害など万が一の際の非難にも1階に自室があると都合が良いかもしれません。
 もし3階を設けなければ、構造的に工夫することで2階居間を大きな空間にすることが出来るかもしれません。(その場合、ただ短絡的に窓などの大きな開口を取ることができる事にはなりません。大きな開口を取る場合は耐震上の検討が必要です。)

 なにかしら良いことばかりを書いているようですが、都合の良くないこともあります。
2階に居間やダイニング・キッチンがあると、例えば食材を2階まで運ばなくてはなりません。
キッチン廻りの設備、例えばガス管や温水器からの配管を2階まで通さなくてはなりません。
2階居間にピアノを置く場合には、1階個室の上にピアノのような重い物があることにもなり、また家全体の構造にも配慮が必要です。
 感覚的なことですが、客をいきなり2階にあげることになります。
その他、高齢になったときの2階居間の利用の仕方、子供にとっての1階自室についてなど考慮しなくてはならないことがあります。
 敷地の形状によっては2階部分に前面の道路が接して自ずから2階に玄関・居間を設けることになる場合もあるでしょうし、外部階段を設けたうえで玄関・居間を2階に設ける場合もあるでしょう。いずれの場合も「個室は2階」という一般的な間取りとは大きく異なりますから使い勝手や将来のこと、特に住む者が高齢となった場合のことなどを充分に考慮・検討する必要があります。

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