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住まいと中庭

 市街地にある敷地では、例えば間口が狭く奥行きが長い形状のとき、両側の隣地境界には隣家がせまるように建てられていることがあります。その場合には隣地側の方位によっては通風や採光に配慮や工夫が必要になることがあります。

 敷地の形状や広さ、周りの状況、建物の構造、予算などいろんな制約がありますが、もし可能であれば思いきって中庭を設ける方法があります。例えば京都の町屋造りがよい例です。町屋造りは間口が狭く奥行きの長い建物に中庭と奥庭とが設けられていて、採光に利用されると同時に、道路と中庭、中庭と奥庭それぞれに挟まれた部屋の二面が外気に面していることから通風が可能になり、また 風のないときでも、例えば奥庭に打ち水をすることで、中庭との間に温度差が生じて空気が流れます。

 中庭を設けることで建物の床面積を削ることになり、望んでいた部屋が小さくなったり、場合によっては設けられなかったりすることがあるかもしれません。しかしその代わりに、中庭を設けることで閉ざされがちな形状の建物の中に、中庭を通して外気や緑を取入れることが出来、また窓を開けて部屋を中庭に開放することで、中庭を部屋から続く空間として利用することが出来ると思います。中庭の上部二階窓側に浅いデッキなどを設ければ、その分二階もまた外気に対して開放的になると思います。

 いろんな制約があることですから、中庭を設けることは難しいかもしれませんが、採光や通風に困ったら、敷地の上に住まいをイメージする時に、ちょっと「中庭」を持ち出して思い巡らしてみてはどうでしょう。中庭やあるいはそれに代わるようなプランを思いつくかもしれません。

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