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手摺と介護

 友人が浴室まわりを改修する際に、近い将来 身体の自由が利かなくなった時に必要になるかもしれないと、脱衣室と浴室に手摺を設けました。歳老いてからでは 手摺や床の段差などを改修するのは難しいこともありますから、機会があれば 元気な内に備えをしておくのは大切な事だと思います。

 将来の為に手摺を設ける場合、留意したいことがあります。事が将来のことですから、どのような理由で手摺が必要になるか 現時点ではわかりません。例えば、将来を考えて浴槽の右壁に手摺を設けても、将来手摺が必要になった時、もしかすると右手が不自由になっていて 左手で利用できる位置に手摺が必要になっているかもしれません。また、一般的な手摺の取付高さよりも、低い位置に手摺が必要になるかもしれません。そう考えると、折角設けた手摺ですが、将来身体の状態によっては付け替えなくてはならないかもしれません。

 もし将来の為に いま出来る事をと考えるならば、その時々の身体の状態に応じた位置に手摺が取り付けられるよう、壁内に手摺取付用の下地材を 広めの範囲に設けておくと良いと思います。また、その際 下地材の位置や大きさを絵にして残しておくと、後で手摺を取付ける際に下地材の位置がわかり便利です。

 メモ : 枠組み壁工法などによる木造住宅で、壁に構造用の合板を設けている場合には、そのまま手摺が取り付けられますが、壁に石膏ボードを使用しいてる場合には、手摺取付用の下地材が必要です。  在来工法による住宅では、柱や間柱を利用して手摺を取付ける場合がありますが、間柱の幅が 手摺取付金物のネジ間の幅よりも狭い場合には、ネジが間柱からはずれて取付金物を充分に固定する事ができませんから注意が必要です。

  西洋のバスルームは、浴室と洗面・トイレが一つの部屋にまとめられていますが、この形式は 例えば将来家の中で介護を受けたり車椅子を使用するようになった場合には、浴槽や便器のまわりにスペースがあり、介護のしやすさという点で 大変使い勝手が良いように思われます。現在の日本の家屋では、浴室・脱衣室・トイレが それぞれ狭い個室になっている事が多いですから、介護の点では不自由かもしれません。

 もし将来の介護を考慮するのであれば、浴室と洗面、トイレをひと部屋の間取りとするか、または、脱衣室とトイレを隣合わせに配置しておいて、将来介護が必要になった時には間仕切壁を撤去して 一つの部屋として使えるようにしておくことも考えられます。また、トイレを少し広めにとって 脇に手洗器のついたカウンターを設けるなどしておけば、将来このカウンターを撤去する事で、介護スペースを確保することも可能です。

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